私が育った東京都町田市を、南北に貫く「鎌倉街道」。現在でも何気なく通っているこの道路の周辺に、中世からの古道・鎌倉街道(以下「鎌倉古道」)の遺構や伝説が残る場所、古戦場の跡などがある。ゴールデンウィーク中のある日、そんな鎌倉古道を電動アシストクロスバイクで巡るショートトリップに出かけた。
※WAGTAIL・須貝が旧CyclingEX時代より編集部(チーフブロガー)として参加しているブリヂストンサイクルのファンサイト「BRI-CHAN」との連動記事です。

今回は小田急線鶴川駅をスタート地点に設定し、いったん鎌倉街道を町田市と多摩市の境界近くまで北上してから、小田急線町田駅方面へ南下するルートとした。現代の鎌倉街道は近代的な道路で、片側2車線に拡張されたところも多い。

しかし、町田市の北部にある小野路町のあたりは、鎌倉街道からちょっと逸れるだけで、里山の風景が現れる。そして鎌倉古道はもちろん、布田(調布)と小野路を結ぶ「布田道」なども通っている。

布田道と鎌倉古道が交わるあたりにあるのが「関屋の切通し」。このあたりは、かなり昔からあると思われる切通しがいくつもあるが、確かにこの切通しは立派だと思う。散策している人も少なくないので、自転車で通る際は気をつけたい。





その後、江戸時代には大山詣での際の宿場として栄えた小野路、野津田公園付近の鎌倉古道遺構を訪ねた。さらに、以前も紹介した新田義貞の鎌倉攻めの際に井戸が掘られたという伝説がある「鎌倉井戸」などを経由。アップダウンが多いので、電動アシストクロスバイクのパワーがありがたかった。




日蓮が佐渡に流される際に立ち寄った観音堂を起源にもつという「宏善寺」と、鎌倉幕府崩壊後の「中先代の乱(なかせんだいのらん)」で激しい戦闘があった「井手の沢古戦場」の地に建つ「菅原神社」を訪ねる頃には「鎌倉古道、いろいろ起きすぎだろう!」という気持ちになっていた。
菅原神社からは市街地を通って、町田駅近くの「町田天満宮」でゴール。走行距離は25kmほどだが、結果として中身が濃いサイクリングになった。
より詳しい内容をBRI-CHANの記事で紹介しているので、ぜひそちらもごらんください。
●BRI-CHANとは
日本を代表する自転車メーカー・ブリヂストンサイクルのファンサイトとして、2016年1月よりスタート。WAGTAIL・須貝が旧CyclingEX時代より編集部(チーフブロガー)として参加しています。
参考文献:『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』 街道歩き委員会 内田晃(著) 三省堂書店