徒歩で、自転車で——春という瞬間を楽しむ

春ほど散歩やポタリング(自転車散歩)が楽しい季節もないだろう。在宅勤務時の昼休みや貴重な「晴れの週末」を使って近所の里山を満喫すれば、日ごろのストレスもしばし吹き飛ぶというものだ。

決して、あたり一面こんな風景が広がっているわけではない。確かに都心部に住んでいる人が見たら十分「あたり一面」に見えるだろうが、実態はそれなりに開発されたエリアの中で、意図的に、行政や住民の努力によって保たれている。

このような環境を維持してくれている方々への尊敬の念を抱きつつ、ときには徒歩で、ときには自転車で里山をめぐる。

実は、春に訪ねるのを楽しみにしていた寺が火災に遭ってしまい、今年はその風情を堪能できないが残念だ。しかし、立ち入ることができない寺を背後に山の斜面を眺めれば、そちら側には去年と同じ「春」が広がっている。

「当たり前」は、思いのほかもろいらしい。

だから「以前ももこんな構図で撮ったな」とか「去年もこの花の名前を検索したような」などと思いつつも「この瞬間は、今しかないんだ」と思い、春の花を眺め、鳥のさえずりを聴き、写真を撮る。

土曜日。朝早くに天気予報を見れば、土日とも晴れ。ただし日曜の午後は雲が広がりそう——そんな感じだった。自転車で里山をめぐりたいし、ついでに仕事の撮影もしたい。そして、土日に国際展示場で開催される自転車のイベントにも行きたい。

最終的には「日曜も予報どおり晴れる保証はないから、土曜のうちに自転車で出掛けておこう」と決めた。最近新調したMTB(マウンテンバイク)にまたがり、仕事で使う写真も撮りつつ、公園の桜や道路沿いの桜並木、里山の風景に堂々と佇む桜の大木などを眺めるサイクリングを楽しんだ。

翌日の日曜はというと、朝から冷たい雨が降り続けたのだった。

もし「自転車で出かけるのは日曜にしよう」と決めて、土曜はビックサイトに行っていたら、今年の春はこの風景に出会うこともなかった。人生何年だか知らないけれど、あと何回見れるのだろうかと考えなくもない。

見たいものは見るべきだし、行きたいところには行くべきなんだな。

ちなみに、23kmの距離を3時間かけるというゆったりしたペースの自転車散歩、その相棒はSPECIALIZED(スペシャライズド)のMTB「CHISEL(チゼル)」だ。

今回はオフロードを走ったわけでもなく(上の写真も道路からベンチまで数メートルを押し歩いただけ)、クロスカントリーレースにだって使えるMTBとしては実にぜいたくというか、もったいない使い方ではある。しかし、軽い車体と軽いギア、そして太いタイヤによる安心感は、のんびり走っても十分にメリットを感じられた。

リンク: バイク/マウンテンバイク/CHISEL|スペシャライズドオンラインストア

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投稿者: wagtail_sugai

須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれの町田市育ちで、現在は川崎市在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。クロスバイクと小田急ロマンスカーが好き。

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